今回は外部の大学院に進学(変更)した際に感じたことを、私の実体験をベースに書いていきます。
外部の大学院に進学するってどんなかんじなのだろう?
実際に大変だったの?就活への影響は?
こういった疑問に関して少しでも参考になるように書きました。
大学院進学では、同じ大学からそのまま進学(内部進学)する人がほとんどです。
違う(外部の)大学院に進学する人はあまり多くないので、外部進学を目指している方に向けて知っておいたほうがいいと思うことをまとめました。
外部の大学院への進学にあたっては
- 研究室・担当教員の相性
- 進学先のカリキュラム
- 本人が研究と就活のバランスをどう考えているか
などにより大学院生活の満足度が大きく変わります。
特に研究室・指導教員により大きく状況が異なるので、違う大学院に外部進学した1つの参考として捉えていただければと思います。
それではさっそく見ていきましょう。
【体験談】私の外部進学先
大学から大学院に進学した際に、外部の大学院に進学しました。理系の工学系です。
(大学)某地方旧帝大工学部土木系の学科
↓
(大学院)関西の某旧帝大学院の工学部土木系の学科
工学系の同じ学科で大学院を変更しました。
大学・外部進学した大学院ともに水災害系の同じような分野の研究室でした。研究テーマは似たようなテーマでした。どちらも数値解析(シミュレーション)をしていましたが、ソフトやプログラミング言語が違うため、ほとんど1からのスタートでした。
修士課程を修了して就職し、博士課程には進学しませんでした。
大学院を変更した理由【研究について】
私が大学院を変更した一番の理由は、高いレベルで研究をしてみたかったからです。
私が配属された大学の研究室はまったりとした研究室で、予算もほとんどなく文献調査がほとんどでした。
解析したい場合も、外部機関に依頼して計算機に解析してもらうため、外部の計算機の使用を予約してから一回数値解析ソフトを回して結果が返ってくるだけでも2週間かかりました。
進学した大学院の研究室は、その分野において日本で5本の指に入るような有名な先生がいました。一人につき一台大型計算機があり数値解析も自分の好きなタイミングでできます。
- 前の大学では2週間かかっていた解析が半日でできる
- 一流の先生に指導してもらえる
- (あわよくば)ランクアップした大学院を卒業したことになる
といったことが外部進学したいと思った理由です。
就活に関しては、その当時は一流企業に絶対行きたいという感じではなく、周りをみてもどこかには決まるだろうと思っていたので、あまり意識していませんでした。内定取れたところに就職しようくらいに思っていました。
バリバリ研究して、将来は研究者になりたいというかんじでもなかったのですが、大学院時代は研究に集中してがんばりたいと思っていました。
性格的にも、研究みたいにコツコツ長期間取り組むようなことが好きだったので、つらいとは思わず、どちらかというと楽しく過ごせたと思います。
外部進学を考える際に注意しておきたい点【研究室・指導教員との相性】
外部進学が成功するかどうかについて、私が最も大事だと思う点は配属研究室の雰囲気と担当教員と相性だと思います。大学院では、研究室での活動がメインとなりますが、先生によって研究室のスタンスがかなり違います。
外部進学先の同じ学科・同じコースでも、配属研究室はブラックで、隣の研究室はホワイトだったということもあります。
外部進学にあたっては、事前の研究室訪問が必要なケースが多いですが、必須ではなくても研究室訪問をして、どんな研究室なのか情報収集をしておきましょう。
研究室・先生との相性は本当に大事だと思います。
外部進学して感じたメリット
外部進学をして感じたメリットは2つあります
- レベルの高い研究ができる
- 周りに優秀な人が多くて刺激になる
それぞれみていきます。
レベルの高い研究ができる
この点が外部進学の一番の魅力だと思います。
有名な研究室では、研究資金も豊富にあります。いろんな研究プロジェクトにも関われるため、大学院では研究をしっかりと打ち込みたいと思っている人は楽しいと思います。
私の場合は、同じ旧帝大間での進学でしたが、大学院のスタッフは優秀な方が多く、研究のレベルも全然違いました。大学の卒論で発表した内容は、研究といえたのだろうか・・・と落ち込んだくらいです。
大学院ではレベルの高い研究をしたい・将来研究者になりたい方には、外部進学するのは本当におすすめだと思います。
余談ですが、研究を通じて、論理的思考・発表の仕方・スケジュール管理など、成長できる部分も多いと思います。これらは修士の2年間で、だいぶ鍛えられました。
実社会では、声の大きい人の意見が通ったり、謎の社内文化があったりするので、どこまで役に立つのか謎ですが(笑)
周りに優秀な人が多くて刺激になる
外部進学先のランクを上げた場合は、ランクに比例して先生・生徒ともに優秀な人も多くなると思います。(例外もあるかもしれませんが)
就職先も、前の大学では5年に1人しか就職できないような就職先に毎年誰かが就職していたりします。
同級生と研究の会話をしたり、就職の話を居酒屋でしたりすると、前の大学ではでてこないような濃い話を聞けたりするので楽しかったです。
海外からも、その国のトップ層の優秀な留学生が来ていたりします。
私の場合は、大学の研究室は全員日本人で留学生は1人もいませんでしたが、大学院時代には留学生がたくさんいました。
特にインドネシアから来ていた留学生と仲良くなり、社会人になったときにインドネシアに帰った留学生に連絡を取り、インドネシアに遊びに行ったりしました。(バンドンという日本人が観光ではあまり行かない場所に行き、なかなかディープな体験でしたが)
海外からの留学生も多い研究室だったので、自然と研究室内の会話も日本語と英語が混ざった感じになります。
授業以外に英語を使うことはあまりなかったので、振り返ると英語で会話することも1つの貴重な経験になったと思います。
外部進学して感じたデメリット
就活に取れる時間が少なくなる
大学院を外部進学すると、これまでと生活がガラッと変わります。住む場所も変わり、新しい友達との付き合いもはじまるため、勉強以外にも大変なことが多いです。
私が外部進学して感じた一番大きなデメリットは就活の時間が少なくなることだと思います。
就活を本気でしたい人は、修士1年時には1年間のほとんどを就活の時間にあてています。
外部に進学すると、いろいろなことに慣れる必要があるため、修士1年時に就活に取れる時間が内部生よりも減ってしまいます。
就活を本気で頑張りたいという方は内部進学のままが良かったとなるかもしれません。
ただ、大学院をランクアップすることで良い企業に就職しやすくなるケースもあるので一概には言えず、状況により異なると思います。
就活ガチ勢にはなれませんが普通の就活にあてる時間は取れると思います。理系院卒なら普通の就活をしていれば、どこかには内定は取れると思います。
外部進学して大変だったこと
内部進学の同期に追いつくのが大変
外部進学して大変だったことは、やはり研究です。修士1年から新しいテーマで研究することになるので、内部進学生より1年分遅れてしまいます。
最初は内部進学生と研究・知識面で差があるため追いつくのが大変かもしれません。
内部進学生と比較する必要はないと思いますし、修士課程では研究がショボいため卒業できないといったこともよっぽどの場合を除き、ないと思います。自分のペースでゆっくり取り組んでいけばいいと思います。
特に修士1年は就活もあるので、自分なりに研究・就活とのバランスも意識して取り組むことも大切です。
大学院で受講する授業に関しては、大学で学科が同じだったため、特に苦労はありませんでした。授業を聞いてさっぱりわからないと思うようなこともありませんでした。
まとめ
今回は、大学院に外部進学した私の体験をまとめました。
外部進学にあたって、その大学院のコースやカリキュラムではなく、進学先の研究室・担当教員との相性が最も大事だと思います。
外部進学する際には、研究室訪問するなどして、そのあたりを事前によく調査しましょう。
修士1年生では、就活と研究とのバランスも大事になるので、そのあたりも自分なりの配分を意識して過ごすのが大切だと思います。
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